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掲載開始日:2023年9月15日

最終更新日:2023年9月26日

聴覚障害者を手話と決めつけないでほしいことについて

ご意見文

私は、聴覚障害と精神障害があります。以前、障害者手帳のことで区役所を訪れました。その時に、気になったのは、「手話通訳」の文字が入った旗のような、たれ幕(?)が大きく書かれていて目に入りました。私は、重度の聴覚障害ですが、子どもの頃は、もっと聴こえていたので手話は分かりません。なので、手話通訳が一緒にいたとしても手話が分かりません。普通の小学校、中学校、高校と通いました。「ろう」の世界とは違う道を歩いてきました。
全く耳が聴こえない方々は、ろう学校で手話を学んだかもしれませんし、口でしゃべれるような訓練をしたり、口の動きを読み取る訓練をしてきている人が多いと思います。
しかし、私は、口の動きも読み取れないし手話も分からないのです。このように、「音」は聞こえていても「言葉」として聴き取れない状態のことを「難聴」といいます。老人がよくなりやすいのが、段々聞き取れなくなるのと同じような状態です。若くてもこうして言葉が「言葉」としてではなく、ただの「音」や「ノイズ」として聞こえてしまうのです。いくら補聴器をつけたとしても「ノイズ」のような状態で聞こえるので、全て「言葉」として聴き取ることは、とても難しいのです。
北区の対策の1つとして、「全ての老若男女にも、聴覚障害の人がいるかもしれない」と考えて頂き、コミュニケーションの手段は、「筆談」or「少し大きめの声でしゃべる」or「手話通訳」のどれかを選択できると助かります。耳が聴こえないことは、車イスのように外側から見てすぐ判らない障害なので、配慮をお願いしたいです。
王子・東十条・十条・赤羽など北区全ての地域(ちいき)で過ごしやすくなるよう、心から願ってます。ヘルプマークや、耳マークも、車イスマークのように皆に理解してもらえるような北区になってほしいです。ちなみに私は、障害のない人たちと同じような声や発音でしゃべることができるので、よく「補聴器をしたら全て聴こえているのね」とか「しゃべれるんだから聞こえてるはずだよね」と思われて困ってます。ヘルプマークのように耳マークのカードもほしいと思ってます。耳マークもぜひ、広めてほしいです。
新しい北区長さん、今までの北区が変わるよう心から願ってます。難聴者のことも解って頂けるような北区になることを心より願ってます。
どうぞよろしくお願いします。

回答文

令和5年5月19日回答

日頃より、北区政にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 
いただきました区長へのはがきのご意見につきまして、以下のとおり回答申し上げます。 
 北区では平成28年4月1日施行の「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」に基づき、「東京都北区職員の障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要綱」を制定し、職員が障害を理由とする差別の解消の推進に関して、適切に対応するために必要な事項を定めました。 
これを受けて北区では、障害者差別解消法に関する研修を実施し、職員は「障害を理由とする不当な差別的取り扱いの禁止」及び「障害者への合理的配慮の提供」について学んでいます。 
今回、○○様から聴覚障害のある方とのコミュニケーション方法として「窓口等において、手話通訳だけでなく筆談などを選択できると助かる」とのご意見をいただきました。聴覚障害のある方に対しては、手話以外のコミュニケーション手段を必要とされている場合があることを念頭に接遇を心がけるよう、今後も引き続き、研修などを通じて職員の意識啓発に努めてまいります。あわせて、今後筆談などの支援が必要な場合はお申し出いただければと思います。
「耳マーク」については、障害福祉課発行の「障害者福祉のしおり」や、「東京都北区手話言語の確立及び障害の特性に応じた意思疎通の支援に関する条例リーフレット」に掲載している「障害に関するマーク」の紹介の中で周知に努めています。耳マークを活用した「耳マークカード」については、一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会が独自に作成しており、カードを希望する場合は利用者が団体から有償で購入することになっています。そのため、区の窓口で交付することはできませんが、今後も機会をとらえて「耳マーク」 を含めた「障害に関するマーク」の周知に努めてまいります。
このたびは貴重なご意見をいただきありがとうございました。北区といたしましては、ご意見を参考にさせていただきながら、障害の有無によって分け隔てられることなく、障害のある方もない方も相互に人格と個性を尊重し合い、共に支え合いながら暮らすことができる共生社会の実現に向けて、取組みを進めてまいります。
今後とも北区政へのご理解ご協力を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
 

お問い合わせ

所属課室:福祉部障害福祉課王子障害相談係

〒114-8508 東京都北区王子本町1-15-22 北区役所第一庁舎1階1番

電話番号:03-3908-9081