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掲載開始日:2023年11月7日

最終更新日:2023年11月7日

「北区・子どもの水辺」でかいぼりを実施

231107_1_110月26日(木曜日)、新荒川大橋野球場北(赤羽3-29先・荒川右岸河川敷)にある「北区・子どもの水辺」内のワンドで、魚類の観察調査とかいぼり体験が行われ、総勢約30名が参加した。
参加者はかいぼりの一環として、ワンドの奧から定置網に向かって追い込み作業を行い、捕獲した魚類の観察調査を実施。そして、特定外来生物のナガエツルノゲイトウの除去を通して、自然に対する理解を深めるとともに、身近にある荒川の生態系を知る貴重な時間を過ごした。

(写真:追い込み作業の様子)

「北区・子どもの水辺」は、子どもたちが自然に親しむことができるように、荒川の水を取り込んだワンド(池)を中心とした自然再生の場。ここには、荒川の本川に沿って下流側に開いた取水口や大小2つのワンドや菖蒲田、花壇などがあり、子どもたちの身近な遊び場として、安全に水辺の自然に親しむことができるスペースとなっている。
「北区・子どもの水辺」内のワンドには、荒川から上げ潮とともに流入・滞留する土砂や、洪水時に流れ込む土砂が堆積する。これらの土砂は湿生植物の水域への進出を早めるほか、子どもたちがワンドへ入った際に泥に足を取られる原因になる。このため、北区・子どもの水辺協議会*1では、水に入って活動できる状態にすることや、ワンドの水質・生態系の改善を目的としたかいぼり*2を行っている。
 かいぼり作業の初日であるこの日、空気の澄んだ秋空の下行われた作業は、魚類の観察調査と、特定外来生物で生態系に悪影響を及ぼすナガエツルノゲイトウ*3の除去を行った。北区・子どもの水辺協議会スタッフやボランティアなど総勢約30名が参加した。
まず、ワンド内で追い込み作業を行い、前日に設置した定置網で生き物を捕獲する。大きなもので約30cmのスズキやニゴイ、その他にも蛇のような美しい模様を持つライギョ、ギンブナ、モツゴ、モクズガニなど、多くの魚を捕獲し観察調査が行われた。そして、堰(せき)を開放してワンドの水を抜き、荒川へ放出した。
続く27日から29日までの3日間は、荒川の水を利用してのポンプ放水と、トンボと呼ばれる泥かきを使った泥の排出を実施。今後は池の環境を復活させるため、3月上旬まで池底の天日干しを行ったのち、水を池に入れて、生き物を池に戻す作業が行われる。

*1 北区・子どもの水辺協議会

 国土交通省荒川下流河川事務所や北区、小学校、市民活動団体などで構成される。協働による水辺の管理・運営を行っており、2020年に日本水大賞審査部会特別賞を受賞した。

*2 かいぼり

まず、定置網で魚を追い込み、生物を捕獲する。その後、水流をせきとめたり調節したりするための堰を開放し、水位が低くなってきたところでたも網を使用した生物の捕獲を行いつつ、在来生物・外来生物の仕分けを進める。そして、川の水を使用したポンプ放水や人力による底泥排出をした後に2~3か月ほど天日干しを行い、堰を閉鎖して水を張る。これらの作業は主に、10月末から2月末に実施される。

*3 ナガエツルノゲイトウ

南米原産の多年草で主に水辺に生える。茎は水に浮きちぎれやすく、その数センチの断片から簡単に根を出すことで侵略性も高いことから、「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれる。北区・子どもの水辺では、令和2年の台風による荒川増水後に初めて確認され、のちに分布域が急拡大したため、令和5年に入り手作業による駆除作業を開始した。
 

(令和5年11月7日プレスリリース)

お問い合わせ

北区・子どもの水辺協議会事務局
(荒川知水資料館北区事務室内)
℡ 03-3903-1383