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最終更新日:2015年4月23日
板碑とは、石で造られた供養塔の一種で、鎌倉から戦国時化に祖先の追善供養や来世の安穏を願って建立されたものです。西蓮寺には合計11基の板碑があり、2基が本堂内に保管され1基が墓地内、残りの8基が本堂の前に並んで建てられています。11基の板碑の内、造立年代のわかるものは5基あり、鎌倉時代2基、室町時代3基です。最も大きな弘安9年(1286)正月晦日銘阿弥陀一尊種字板碑は、二つに割れてはいますが鎌倉時代の特徴を備えた区内でも二番目に古いものです。もとは旧末寺の満願寺にあったもので、明治8年(1875)11月、西蓮寺に合寺されたときに移されたものと考えられます。この他の板碑も、昔から西蓮寺にあったものと、比較的最近、付近から移されたものとがあるようです。
また、墓地の中にある文明庚子(12年・1480)九月廿八日銘の板碑は、主尊に大日如来の真言と大日経の偈を刻んだもので、当時の住職であった長慶が自分と自分の周囲の人々の来世安穏を願って生前に建てたものです。
これらは皆、阿弥陀如来や密教にかかわる信仰を表現しており、当時の人々の信仰のあり方の一端を示しています。
志茂4-30-4 西蓮寺
東京メトロ南北線志茂駅徒歩5分