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最終更新日:2015年4月23日
不動の滝は、泉流(せんりゅう)の滝とも称され、正受院本堂裏の峽(はけ)から坂道を下った石神井川の岸にありました。『江戸名所図会』は、この地の江戸時代後期の景観を次のように説明しています。
正受院の本堂の後、坂路(はんろ)を廻り下る事、数十歩にして飛泉(ひせん)あり、滔々(とうとう)として硝壁(しょうへき)に趨(はし)る、此境ハ常に蒼樹蓊欝(そうじゅおううつ)として白日(はくじつ)をさゝえ、青苔露(せいたいつゆ)なめらかにして人跡稀(ひとあとまれ)なり、
室町時代、大和国に学仙坊(がくせんぼう)という不動尊の祈祷を修行する僧侶がいた。ある時、霊夢を見て東国の滝野川の地を訪れ、庵(いおり)をむすんで正受院を草創した。この年の秋、石神井川が増水したが、水の引いた川から不動の霊像をすくいあげた。学仙坊が、これを不動尊修法(しゅうほう)の感得した証と喜び、滝の傍に安置したと伝えられます。不動の滝は、滝の傍に不動尊が祀られていたことから付けられた名称ですが、今も、その跡が僅かに偲ばれます。
正受院は赤ん坊の納骨や供養をしていることから「赤ちゃん寺」と呼ばれています。
滝野川2-49-5 正受院境内
正受院拝観時間 9時00分~17時00分