ホーム > 文化・観光・スポーツ > 北区飛鳥山博物館 > 北区浮世絵ギャラリー > 【滝野川】名所江戸百景 王子不動之滝
ここから本文です。
最終更新日:2016年2月16日
大判竪 歌川広重 安政4年(1857)
不動の滝は、かつて正受院(現・滝野川2丁目)の裏手、石神井川沿いに落ちていました。その名称は16世紀中頃、正受院を開いた僧が川から不動像を拾い上げたという伝承に由来します。
文化・文政期に著された『遊歴雑記』(十方庵敬順著)によれば、この滝に打たれると諸病が治ると評判になり、夏には大勢の男女が集まって大変な賑わいをみせていたそうです。
在りし日の不動の滝は溪谷の窪みにあり、鬱蒼と茂った樹木に囲まれているため、夏でも涼しさが感じられたようです。この滝も、昭和33年(1958)の狩野川台風をきっかけに行なわれた石神井川の直線化と護岸工事によって、すっかり姿を消しました。
現在、同地の上流には石神井川の旧流路を利用した音無さくら緑地があり、在りし日の溪谷の風情を感じることができます。
お問い合わせ
所属課室:教育委員会事務局教育振興部飛鳥山博物館管理運営係
〒114-0002 東京都北区王子1-1-3 飛鳥山公園内
電話番号:03-3916-1133
※無断で複製、転載することを禁じます。