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最終更新日:2016年2月16日
大判横 歌川広重 天保9~11年頃(1838-40)
かつて王子の街道や石神井川(王子付近では音無川とも呼ばれる)沿いには料理屋が建ち並んでいました。なかでも海老屋と扇屋はともに寛政11年(1799)開業と伝えられ、文化・文政期には江戸の料理屋番付でも上位に登場するほどの有名料理屋でした。
本作品には、石神井川に面した座敷で飲食を楽しんだり、清流で遊んだり、対岸の庭園や周辺の風景を愛でたりと、思い思いに憩いのひとときを過ごす人々の様子が描かれています。
本作品の舞台となった場所は現在の音無親水公園がある辺りで、有名料理屋であった海老屋と扇屋をはじめ、街道沿いに料理屋などが軒を連ねていました。
画題の横には「扇屋へ 馴染になつた 三の午」と句が添えられており、初午・二の午・三の午と王子稲荷に参詣するたびに扇屋に足を運んでようやく馴染みになれたというほど、贔屓客の多い人気店だったことがわかります。
海老屋は明治中頃に姿を消しますが、扇屋は今も昔ながらの玉子焼きの味を伝えています。
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