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最終更新日:2016年5月20日
大判竪 歌川広重 安政4年(1857)
現在の音無親水公園のやや上流にあった「王子大堰」の付近を描いた作品です。この石堰は明暦2年(1656)に築造されたもので、その大きさから王子の名所になっていました。かつては飛鳥山から音無川沿いの料理屋、そしてこの王子大堰から不動の滝や岩屋弁天へと石神井川沿いに名所が展開していました。
また、石神井川の水は王子大堰から豊島・神谷方面、また田端・根岸方面へと二手に分流され、周辺の田畑を潤していました。
※上記画題のうちの「タイ」は、実際は土偏に隶。
昭和33年(1958)9月に発生した狩野川台風は、伊豆半島と関東地方南部に大きな被害をもたらしました。北区域では石神井川が氾濫し、滝野川の溪谷も破壊されました。この水害をきっかけに石神井川の河川改修が進められ、王子大堰は姿を消しました。
現在は飛鳥山の手前からバイパス水路が分かれて、水害を抑止しています。また、旧大堰付近の石神井川の本流は、音無親水公園として再生され、四季を通じて憩いの空間となっています。
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